日本語で答えるとき「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3択なら3進数で表わせられる。この3択を3択論理(Ternary Logic)と名付けよう。一方、「はい」「いいえ」に加えて「本当」「ウソ」の組み合わせも可能であろう。この2択×2を2択論理×2(Two Binary Logic)と名付けよう。

3択論理
-0+
いいえどちらでもないはい

3択論理は直観主義論理に同型である。証明されたことについては「はい」、反証されたことについては「いいえ」、証明も反証もされていないことについては「どちらでもない」が対応する。「どちらでもない」は日本語にも表れる二重否定の構造で、例えば、「〜するに、やぶさかではない」などの文句に相当する。論理式ではAという命題が与えられたときに、Aの二重否定、¬¬AがAに一致しないこと(どちらでもない)である。Aを用いた2択論理の恒真式は"A∨¬A"であるが、3択論理では"A∨¬A∨¬¬A"のように書ける。排中律は必ずしも成り立たない。Aという命題が与えられたとき、Aを証明できずに、Aの反証も証明できない場合、A→¬¬A→¬¬¬A→¬¬¬¬A→¬¬¬¬¬A→¬¬¬¬¬¬A→...と無限後退することが可能であり、これは論理的だが非合理的であることを除いて、世界の再帰そのものだと思う。永遠に終わらない証明。

2択論理×2
-+
いいえはい
ウソ本当

3択論理はウソを内包できないが、2択論理×2はウソを内包できる。

証明されたか、反証されたことのみを扱う場合は2択論理で説明できるが、はっきりしないことも扱う場合は3択論理を使うべきだ。全ての論理的命題を証明したり反証したりすることは、不可能であることが証明されているので(不完全性定理)、2択論理のみで物事を論理的に扱うことは不適切な場合もある。3択論理で説明すべき場合もある。いずれにしろ、2択論理と3択論理、どちらを使っても説明できないこともあるだろう。そんな命題を論理的・形式的に表現することもできないだろう。