難しい言葉を使わずに、資本主義と対比する形で、共産主義が元々目指した社会とその実態とそれらの考察を書こうと思う。

資本主義は生産手段(労働者、機械、原料)を元に商品(商品はサービスや運輸や特許等、有形無形を問わない)を生産し、余剰価値を生む経済活動である。

共産主義は余剰価値を生むことはそもそも搾取であり、全ての商品は適正な価格を付けなければならないとする。

資本主義は値段を自由につけられるから、共産主義より自由である。共産主義について言えば、適正な値段は存在するのかという疑問も生ずる。運送コストは商品原価に含めるのが普通である。町の自動販売機の商品より、スキー場の自動販売機の商品の方が高いのは普通である。高いところまで運ぶ手間賃が上乗せされるから。資本主義について言えば、競争原理が働いて過当競争や独占・寡占になると考えられなくはないが、法律でそれらは抑制・禁止されている。

私見だが、単純にGDPを比較することは意味がないと思う。建設業界やIT業界では下請け孫請け等々が昔から存在していて、連鎖的に売上高を押し上げている。それらの業界の名目の売上高は大きいが、実態は生産高がより小さい業界である。また、それらの業界では、中小企業・事業主にしわ寄せがいく傾向にある。

結論としては共産主義の失敗はソ連の崩壊を見れば明らかである。岸田総理のおっしゃる通り、包摂的な社会というのは頷ける。明治時代から続く民法にも親族は互いに助け合うべき、とある。身寄りのない人たちは社会が助ければよい。資本主義のアメリカ合衆国は、個人主義が行き過ぎていると考える。今まで通り、資本主義と社会主義の良いとこどりで良いと思う。つまり開かれた市場による競争と、言わば敗者となってもやり直せる機会を設けることである。